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第2回 既存のパネル活用or床材重ね貼り、2つの方法を徹底比較

床暖房 モニターレポート

大家族が集う空間を快適に ガス式からヒートポンプ式へ 奈良県生駒市 湯浅様邸

今回のポイント

長年にわたりガス温水式床暖房を愛用してこられた湯浅様ご一家の願いは、気になり始めた不具合を解消し、ランニングコストが下げること。
実はこの希望を実現するために、全く違う2つの方法があったのです。
その秘策が現地調査で明らかに!

湯浅様邸プロフィール

一戸建てのガス式床暖房を切り替えて大家族が集うスペースを快適したい。

こだわり

  • 快適な温度
  • バリアフリー
  • オール電化
  • 設置:リフォーム
  • 家族:ご夫婦と7人のお子様
  • 広さ:35m2(約22畳)
  • 熱源:電気・LPガス
  • 住所:奈良県生駒市
  • 暖房:BeforeLPガスAfter電気(ヒートポンプ)

工事プロセス

現地調査・打ち合わせ(約1日) ガス式床暖房配管処理(約1日)
床暖房パネル敷設・床工事(約2日) 床下配管工事・室外ユニット設置工事(約1日)
完成・引渡し(約1日)

すでに床暖房のあるお宅ならではの秘策とは?

現地調査当日、ダイキンエアテクノ株式会社の礒野氏ほか3名のスタッフが到着し、真っ先に確認したのは、現在の床暖房の正確な施工範囲。実はこのスタートに、すでに温水式床暖房が導入されている湯浅様邸ならではの秘策が隠されていました。

通常のお住まいに新たに床暖房を設置する際、主流となるのは、既存の床の上に温水パネル付きの床材を重ね貼りする方法。もちろん湯浅様邸でもこの方法は有効です。

既存の床の上に温水パネル付き床材を重ねる
ところが、すでに温水式床暖房の設置されている湯浅様邸の場合、「現在使われている床暖房の温水パネルをそのまま活用し、熱源だけをガスからヒートポンプに切り替える」という全く別の方法も考えられる、というのです。

熱源だけをガスからヒートポンプへ
この方法なら、新たな温水パネルを貼るより工事の負担はぐっと少なく、しかも低コスト。
部材など新たな材料が少なくて済むので環境にも優しそうです。
「具体的な工法まではイメージしていなかった」という湯浅様ご夫妻にとっても、この提案は意外なようでした。

今の設備を活かして、熱源を替えられる?

今の設備を活かして、熱源を替えられる?

とはいえ、既存の設備を活かした工事が可能かどうかはチェックが必要。
まずはこの点を中心に調査が行われることになりました。床暖房の設置範囲については、二度のリフォームで把握しづらくなっていましたが、前回のリフォーム時にとった見積もりが参考になりました。

課題1 : 室外機の配管が、ヒートポンプユニットに合うか?

まずは現在のガス式床暖房の室外機まわりを確認。
配管状態をチェックしたところ、ダイキンのヒートポンプユニットにも問題なく適合することがわかりました。

課題2 : 温水パネルの大きさがダイキン製品に合うか?

ダイキンのヒートポンプユニットでは、1系統の温水パイプがまかなえる温水パネルの面積は6畳程度まで。
したがって、床にすでに埋設されている既存の設備を活かすには、今使われているパネル1枚あたりの面積を確認することが必要です。

これを確認するために、スタッフが床下に入り、目で見て確認。配管の様子から、パネル1枚あたりの面積は、ダイキンのヒートポンプユニットでも十分対応できるサイズとわかりました。

課題3 : 老朽化の問題は?

古さによる不具合は、湯浅様ご一家が最も気にしていらっしゃる点の一つです。床下をチェックした結果、配管の一部に銅管が使われていることが明らかに。
銅管は劣化しにくく丈夫なのでそのまま使用可能。プラスチック管の部分だけ交換すれば、今の配管が十分使える、ということがわかりました。あわせて床材の下の温水パネルについても「空気に触れない部分でもあり、まず劣化の心配はないでしょう」との判断が下されました。

その他の施工ポイントもじっくりチェック

既存の配管が使用可能かどうかとあわせて、通常の施工に関するチェックも進行。
過去に2度のリフォームをしている湯浅家だけに、配線や機器の設置についても慎重に検討が進められました。

課題4 : これ以上配線をしても大丈夫?

9人という大家族の湯浅様ご一家だけに、現在26系統ある分電盤の回路が全て使用中という状態。
そこでさらに2系統、回路を増設することで対応することになりました。
配線については、天井の管理口の内側を通すことでできるだけ露出せずに施工できそうです。

課題5 : リモコンの位置は?

湯浅様の希望するリモコン位置はリビングと洗面所を仕切る壁のリビング側。ただし、湯浅様邸の場合、壁の中の柱が邪魔しているため配線を通すことが難しいという説明が。そこで、できるだけ壁の中を通す努力をしつつ、どうしても配線を露出せざるをえない場合は、リビング側ではなく洗面所側に線を這わせるということになりました。

課題6 : 室外機の置き場は?

今回の床暖房の更新でガスが完全に不要になるのなら、現在あるガスの室外機をそっくり置き換えればよいのですが、ガス式浴室ミストサウナがあるのでそうはいきません。でも、もし既存の配管を活かすのであればとくに、今ある室外機のできるだけ近くにヒートポンプユニットを置きたいところ。実際に測ってみたところ、ガス室外機と、その隣に置かれたエコキュートの間に、ちょうどヒートポンプユニットが収まることがわかり、この問題も解決しました。

床暖房の事前打ち合わせでどんなことを決めるのですか?

気になるポイントは?既存の配管vs新パネル重ね貼り5番勝負

施工自体にはとくに問題はなく、既存の配管を活かす工法も可能。
ここまでわかったらあとは、既存の配管を活かす方法と、新しいパネルを上から重ね貼りする方法、どちらか選ばなければなりません。そこで改めて、湯浅様のご希望や疑問をもとに、メリットデメリットを検討することになりました。

ポイント1 : 今感じている不具合は解決する?

ところどころが冷たい温度ムラや、設定温度の割に熱くなりすぎるといった不具合は、「老朽化のせい?」と気になっているポイント。既存の配管を使う方法では解決しないのでは、というのが湯浅様ご夫妻の疑問です。

■既存の配管を使う場合
「温度ムラ」についてよく調べてみると、現在使われているパネルには、縁の部分に温水の通っていない部分があり、パネルの継ぎ目部分を中心に暖まらない部分が帯状に残ってしまっていることがわかりました。
これは故障ではないものの、既存のパネルを使う場合、同じ状態が続くことになります。
一方、最も気になる「熱くなりすぎ」という点については、「そもそもヒートポンプ式床暖房では、流すお湯の温度がガスより低めなので、今のように熱くなることはありません」との説明が。その他老朽化による不具合も、必要な部品のみ取り替えるということで解決できます。
とはいえやはり18年間使ってきた設備。
何となく不安、という気持ちはありますね」と奥様はお感じのようです。

■新しいパネルを重ね貼りする場合
現在の温水パネルと違って、すき間なく温水が行き渡るようパネルを敷き詰めるので、冷たい部分が残ることはありません。
もちろん、ヒートポンプ式である以上、「熱くなりすぎ」も解消します。

ポイント2 : 設置範囲はどうなる?

現在、南側半分しか設置されていないためにほとんど床暖房が使われていないダイニング。
「せっかくなら全面に広げたい」とは奥様のご希望です。

■既存の配管を使う場合
パネルの位置はそのままなので、設置範囲を広げることはできません。
「この面積では部屋全体を暖めることはできないので、他の暖房の併用が必要になると思います」と礒野氏から説明がありました。

■新しいパネルを重ね貼りする場合
現在のパネル位置に関係なく、範囲を広げることができます。ただし、キッチン部分の床面にコンセントがあるので、設置できる範囲はここまで。ただしコンセントの位置を動かしてよいならもう少し範囲を広げることも可能です。
部屋全体の6~7割に設置することができれば、他暖房との併用は不要になります。

部屋の広さに対して、どのくらいの範囲に設置するのがおすすめですか?

ポイント3 : 段差はできる?他の床との見た目の差は?

8年前のリフォームでやっと実現したバリアフリーだけに、とくにご主人は、床暖房の施工で段差が復活することには抵抗がおありのよう。床材の色についても気になるところです。

■既存の配管を使う場合
温水パネルを追加する必要がないため、段差は生まれず床材もそのまま。
「まだそれほど古くない今の床材も、できれば活用したい」というご主人のご希望にもかないます。

■新しいパネルを重ね貼りする場合
厚さ約1.2cmの床材を貼り付けるため、施工部分の床面が少し上がります。
ただし、廊下等との境目には専用の縁をつけることでなだらかな仕上がりが可能とのこと。一番の問題はドアのある部分ですが、すべて木のドアが使われているので適宜カットすれば問題ないとのことです。床材の色については、全く同じにすることはできませんが、奥様は「せっかくなら床の色も変えて気分を変えるのもいいかも」とお考えのようです。

床材は好みで選べますか?

ポイント4 : 工事の方法は?

リフォーム慣れしていらっしゃるだけに、工事の方法はそれほど気にならない湯浅様ご一家ですが、既存の配管を使うかどうかによって工法はずいぶん違うようです。

■既存の配管を使う場合
工事は床下と室外機部分のみ。部屋の中に立ち入る必要もほとんどないので、生活にはほとんど支障がありません。

■新しいパネルを重ね貼りする場合
家具の移動が必要になりますが、面積も広く家具も多いだけに、「少しずつ動かして作業するより、いったん撤去して一気に進めるほうがよさそう」との礒野氏。隣接する和室を置き場に使えば、TVの配線もでき「工事中もTVは見たい」というお子さんの希望もかないます。

ポイント5 : 施工コストはどうなる?

モニターでのご応募とはいえ、自己負担分があまり大きくなることには抵抗も。既存の配管を使えば、新たな床材を用意する必要がなく、工事の手間もかからないため、コスト面では明らかに有利になります。

ヒートポンプ式床暖房の基本的な工事の流れを教えてください。

いよいよ決定!湯浅様ご一家の結論は?

5つのポイントについて熟考した結果、ご夫妻が出した結論は「新しいパネルの重ね貼り」でした。
「今の床材がまだきれいなことを考えると、既存の配管を活かす方法も魅力的だったのですが」とおっしゃる一方で、決定打となったのは、何といっても床暖房面積が広げられること。
「部屋全体が暖まること、今まで面積が少ないため利用していなかったダイニングでも、朝食の時間に床暖房が使えるというのが魅力です」。
フローリングが新しく、きれいになるのも奥様にとっては嬉しい様子です。

床材については、後日、ダイキンエアテクノ社が持参したサンプル材で検討。「せっかく変えるなら、2匹の大型犬が歩き回ったり、子どもがものを落としても傷がつかない床材を」というご主人のこだわりと、「お部屋全体を明るく、そして家具に合う色に」という奥様のご希望で、「はるびよりXD ハードメープル」を選ばれました。

工事については、既存の配管を使うより大がかりになりますが、そこはリフォーム慣れした湯浅様ご一家。
とくに不安もなく工事の日を迎えられることになりそうです。

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