住宅ブランドLIFE LABELの商品「ZERO-CUBE FREAK’S」で建てられた、Aさんご一家の住まい。内装やインテリアは、アメリカの西海岸を思わせるような味わいのあるヴィンテージスタイルで統一されています。念願の“自分たちらしい家”で暮らし始めたばかりのAさんと、設計やインテリアコーディネートを手掛けた「オレンジハウス」のブラウン麻鈴さんにお話を伺いました。

ステイホームをきっかけに見つめ直した、自分たちらしい家

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▲天井、床、壁、キッチンスペースなどに木材を多く使い、温かみのある空間に

ご夫婦とお子さんの3人家族で、静岡県に暮らすAさん。6月に暮らし始めたばかりの新居は、夫婦共に好きだというアメリカンヴィンテージな雰囲気のインテリアで、どこにいてもくつろぎを感じることができます。

「子供が小学校に入学する前にマイホームが欲しいと思っていて、7年ほど前からいろんな住宅展示場やモデルハウスの見学を重ねました。おしゃれで素敵な空間に憧れはあったものの、転勤等の都合で、2020年に別の新築建売住宅を一度購入しました。しかしエリアを重視しすぎたために間取りや家の雰囲気などで妥協した部分があり、ずっと気になっていました」(Aさん)

さらにAさんの意識を変化させることになったのがコロナ禍。ステイホーム期間が長くなったこともあって、家で過ごす時間をもっと心地良いものにしたいと考え、もう一度ゼロから自分たちらしい家づくりをしようと一念発起したそう。

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▲まるでカフェのようなキッチンカウンター。グリーンのドアは「ZERO-CUBE FREAK’S」のデフォルトの選択肢のひとつ

モデルハウス巡りや話し合いで見えてきたのは、「木の温もりが感じられる無垢材を使った家」や、「どこにいてもくつろげるような空間」「アメリカンヴィンテージ」などのご夫婦の理想の共通項。

Aさんから相談を受け、オレンジハウスのインテリアコーディネーター、ブラウンさんが提案したのが、2021年に発表された新しい規格住宅「ZERO-CUBE FREAK’S」でした。

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▲シンプルなキューブ型の外観はZERO-CUBEの特徴でもある

「ZERO-CUBE FREAK’S」は住宅ブランドの「LIFE LABEL」と、服・雑貨・インテリアなどのジャンルでアメリカンライフスタイルを提案する「FREAK’S STORE」とのコラボレーションにより生まれた、住まいとファッションがひとつになったような住宅。

「ご夫婦へのヒアリングや、乗っていらっしゃる大きな車などから、ZERO-CUBE FREAK’Sのテイストがきっとお好きだろうと思っていました。そこで弊社が手がけるZERO-CUBE FREAK’Sの一棟目として建ててはどうかとご提案したんです。モデルハウスとして使わせていただくことも快諾いただき、しっかりと世界観をつくり込んだ家になりました」(ブラウンさん)

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▲一部は吹き抜けになっており、開放感あふれる空間に

こうして、全体的なテイストは「ZERO-CUBE FREAK’S」が提案するコンセプトに沿って作られました。シンプルなキューブ型住宅の中に、家族や、訪れる友人たち、そして自然との“つながり”を感じられるデザインが活かされています。

木材を使った温かみのある内装にこだわりの家具をセレクト

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▲リビング側からダイニング、階段を望む。広い窓と吹き抜けから光が差し込む明るい空間

Aさん宅に設けられたL字のウッドデッキやカウンターキッチンは、アメリカンローカルハウスをイメージしたもの。「ZERO-CUBE FREAK’S」の世界観をそのまま活かしてつくられています。

内装には木材を多く使い、温かみのある空間に。床、天井、キッチンカウンター、壁など、場所によって材料を変え、統一感がありながらも多様なニュアンスがミックスされた印象的な住まいになっています。

「ソファやローテーブルは、今回の住まいに合わせて購入しました。ヘキサゴンテーブルは、ACME Furnitureのもので、夫婦で一緒に選び、落ち着いたブラウンカラーが特に気に入っています」(Aさん)

落ち着いた木目調をベースにしながら、ところどころに色を使ったり、タイルなど異なるテクスチャーの材料を使ったりしているのも特徴的です。

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▲キッチンの壁にはモスグリーンのタイルを貼り、棚を設けてオープンな収納に。

「基本的なインテリアデザインは、ZERO-CUBE FREAK’Sの標準の選択肢の中からセレクトしています。たとえばキッチンの壁に貼ったタイルや、玄関からリビングに通じるグリーンのドアもそうです。

一方で、ご夫婦の好みやライフスタイルに合わせてオリジナルでご提案したものもあります。洗面台は収納がなく剥き出しの配管がおしゃれな、レトロなデザインのものを付けました。Aさんからは白壁に投影できるようにプロジェクターをつけたいというご要望があり、モデルハウスとしての世界観を作り込みつつも、取り入れられる範囲でカスタマイズしていきました」(ブラウンさん)

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▲洗面・ランドリースペースはヘリンボーンの床と白いサブウェイタイルの壁。レトロな洗面台を取り付けた。

他にも、リビングの作りつけの棚を、エアコン設置との兼ね合いで一部なくすなど、家族の好みや暮らし方に合わせて対話を重ね、完成させていったと言います。

レッドシダーの壁に馴染むエアコンを探して辿り着いたrisora

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▲レッドシダーの壁に合うエアコンとして選ばれた、risoraのブラックウッド

Aさん宅で特徴的な内装デザインのひとつが、リビングの一部に設けたレッドシダー材を使った壁面です。板の1枚1枚色が違い、節の多い木材であるレッドシダーは、アメリカの田舎にあるログハウスのようなリラックス感があります。
「ZERO-CUBE FREAK’S」のテイストが好きな人に好まれる木材ですが、リビングの壁に使うにあたって、ひとつ問題があったといいます。

「このレッドシダーの壁にエアコンを付けることになったのですが、一般的な白いエアコンでは浮いてしまい、せっかく作り込んだ部屋を台無しにしてしまうだろうと思いました。そこで、以前別のモデルハウスでグレーの壁に合わせて設置したことのあったrisoraのブラックウッドをAさんにご提案したんです」(ブラウンさん)

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▲奥の部屋の白い壁には白いエアコンを合わせているが、ブラウンさん曰く「レッドシダーの壁には黒が合うと考え、risoraを選びました」

隣の部屋との境界壁は白壁だったため、その白壁に白いエアコンを付けることも検討したそうです。

「でも風の流れや通り道を考えると、レッドシダーの壁に設置するほうがいいと考えました。risoraのブラックウッドがあるおかげで、デザインの面でも空調効率の面でも、ベストな選択ができたと思っています」(ブラウンさん)

Aさん宅は竣工後、モデルハウスとして2ヶ月ほど公開されました。見学に来たお客様もrisoraに興味を持ち、『こんなエアコンがあるんですね』と驚く人も多く見られたのだそう。

ブラウンさんは「ブラックウッドは、今後の提案でもきっと多く使うことになると思います。新色のアルミニウムシルバーも、配管をむきだしにしたリノベーション空間に合わせるなど、かっこいい空間を作れそうです」と期待を寄せてくれました。

デザインとカラーによって、空間でエアコンが浮くことのない理想のインテリアを実現した住まい。「risoraはレッドシダーの壁に馴染んでくれて、とても気に入っている」と語ってくれたAさんは、自分たちらしい空間で過ごすこれからの時間を楽しみにしています。

 

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オレンジハウス
静岡と東京に拠点をもち、住宅の新築・リノベーション、不動産の販売・仲介を手がける。
https://orange-house-jp.com/

 

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ブラウン麻鈴(ぶらうん まりん)

大手物流会社を経て、2013年にオレンジハウスに入社。アメリカへの留学経験を活かし、豊富な知識でインテリアコーディネートを提案。現在、新築部部長を務め、住む人のライフスタイルに寄り添う空間づくりを提案し続けている。